転職・就職基礎知識
13歳のハローワーク
子どもの職業教育
子どもの職業教育とは、いつ頃から始めれば良いものなのでしょうか?子どもたちが、具体的な「職業」に就きたいと考え始める時期には、かなりの個人差があるものです。早くから目標が決まっている子もいれば、いくつになっても決められないというケースもあります。少し前に話題になった本に「13歳のハローワーク」という本がきっかけとなり、近頃では、もっと早い時期に子どもに職業というものを教えようという考え方が広まりつつあるようです。フリーターが増え、「ニート」と呼ばれる人たちの割合も増加傾向にあるなかで、子どもへの職業教育のあり方が今注目を集めています。
13歳のハローワーク
村上龍氏の著作である「13歳のハローワーク」は、幻冬社から発売され、発売と同時に大きな反響を呼び、大ベストセラーとなった本です。数多くのメディアによって取り上げられ、また、たくさんの小中学校・高校などで教材として採用されたことでも話題になりました。 この本には、一般的な職業からあまり知られていないやや特殊な職業まで書かれています。子どもたちが自分の大好きなことを職業にできたら・・という願いから、それがどんな仕事でどうやったらなれるのかを紹介するものです。
「13歳のハローワーク」の公式サイトでは、自由な切り口で職業を検索することができます。紹介されている職業は、「スポーツと遊びに関する職業」や、「旅と外国に関する職業」「自然と科学」「アートと表現」「花や植物」「音楽」「文章」などいろいろなジャンルに分けられていますが、特に好きなことがないという場合のための「特別編」も用意されています。また、質問などを扱うフォーラムがあるほか、メールマガジンや編集部によるブログなどもあり、子どもたちがいろいろなやり方で「参加」することができるよう工夫されています。職業選びに役立つ推薦図書の紹介などもあります。
「13歳のハローワーク」では、誰もがなりたいと願うような憧れの職業から、ほとんど誰も知らないよう
なマニアックな職業まで幅広く取り上げられているのが特徴的です。「13歳のハローワーク」公式サイトは2005年の10月に始まったもので、まだ新しい試みと言うことができるかもしれません。
携帯版サイトのサービス開始や、メッセージ機能、動画コンテンツの追加なども予定されており、これからまだまだサービスが広がっていくことが見込まれています。また、大人向けのコンテンツも企画されているようで、教育者や親のためのフォーラムの開設なども予定されているようです。「13歳のハローワーク」がベストセラーとなって以来、「自分の好きなことを職業にしたい」という考え方が広まりつつあるようです。就業形態が多様化する現代社会のなかで、職業に対する考え方や意識も、次第に変化していくものだということができるかもしれません。
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